多くの公募展からART
BOX大賞展を選んだのはなぜですか?
まずは「存在」というテーマでした。このテーマは私の根底にあるものであり、今後表現が変わることはあっても揺るぎのないものです。そして、受賞出来れば個展の機会を頂けることも大きな要素でした。
受賞記念として個展を行う事についてはどう思われますか?個展は一人だけの世界故に、グループ展ではあまり味わえない良い意味での緊張感があります。結果を一身に引き受ける事でシビアな面もありますが、常にワクワクしつつ怖いくらいの気持ちでやっています。こういうやりがいのある機会を受賞記念として頂けるのは素晴らしい事だと思います。
絵を描き始めたきっかけについて教えてください。
小さい頃からよく美術館に連れていってもらったりして芸術に触れる機会に恵まれたことが今につながっていると思います。
現在の作品を描くきっかけとなったことはありますか?
大学時代は錆びた鉄板をキャンヴァスとした作品を発表していました。ただ当時の作品には設備の整った環境が必要でしたので、本命の錆色をどう持っていくか、というところから現在に至りました。美大に入り、多方面で先生方のアドバイスを頂けたのも大きかったと思います。作品について教えてください。
紙上に出来た錆色と向き合っていますと、どこかしら人の気配が感じられ、やがて人が見えてきます。まさに鉄錆が創り出したといえる人に私の持つ人のイメージを重ねつつ、出来るだけ観る側の感情に委ねることでそこからまた新たな世界が生まれることを願っています。作品の技法について教えて下さい。
紙上に錆を創り出し、そこから生まれる錆色のハーモニーに重ねるように人をイメージしていきます。ある程度とらえたら、ペンで空気の粒子を一粒一粒拾っていく感じで点描していきます。最後にパステルで着色仕上げです。影響を受けたアーティストはいますか?
世代を超えて人々の心に何かしら訴えかけてくる作品に惹かれますし、私の目標でもあります。そういう意味で影響を受けたのは、舟越桂氏(彫刻家)です。これからどのような形で活躍していきたいですか?
やはり世代を超えて人々の心に何かしら訴えかけてくる作品を目標に、ひたすら創り続けることに尽きます。
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